トランプ その2

トランプ

「トランプ」(その2)ってどんな遊び?
 「トランプ」では、導入が簡単なゲームに限定して紹介したので、ここでは、やや複雑な遊びを紹介します。 ルール自体が複雑なだけでなく、その時々の選択肢が増えて判断が難しくなるという点で、導入に時間が必要となります。
 □バトルライン  □セブンブリッジ  □大富豪
 ※一般的でないルールになっていることもあると思いますが、お許しください。

遊びかた
バトルライン
 既存のカードゲームをトランプで代用して遊ぶ2人対戦専用ゲーム。 7カ所の陣で相手より強い陣形(ポーカーの役のようなもの)を組み立て、駒(フラッグと呼びます)の獲得を目指します。 カード運にもてあそばれながらも、陣形を上手く組み立てられたときには嬉しい。頭を使った勝負が楽しめます。
※2人で遊びます。
※ジョーカーを除いた52枚のカードと7つの駒(おはじきやコイン等何でも良いです)を使います。
★フラッグ(駒)を7つ対戦する2人の間に横向きに列になるように並べ、7つの陣をつくります。
★各プレイヤーに6枚ずつ手札を配り、残りは山札として置きます。
★先手の人から、1枚をいずれかの7つの陣の自分側に表向きに置き、山札から1枚取ります。
 手札は常に6枚です。
 これを交互に行っていき、各陣ごとに、より強い陣形を作ることを目指します。
 場のカードは見やすいように置いてください。
 ●各陣には、3枚までしかカードを置けません。3枚で陣形を組み立てます。
 ●陣形の種類。
  ○ストーレートフラッシュ(同じマークで連続した数)。
   同じ陣形なら数の合計が大きい方が勝ち。
   「♠J・♠Q・♠K」や「♥A・♥2・♥3」など。AとKはつながりません。札を出す順は関係ありません。
  ○スリーカード(同じ数字)。同じ陣形なら数の合計が大きい方が勝ち。
   「♠K・♥K・♣K」や「♥7・♦7・♣7」など。
  ○フラッシュ(同じマーク)。同じ陣形なら数の合計が大きい方が勝ち。
   「♠A・♠7・♠J」や「♦6・♦7・♦9」など。
  ○ストレート(連続した数字)。同じ陣形なら数の合計が大きい方が勝ち。
   「♠9・♥10・♦J」や「♥3・♦4・♦5」など。AとKはつながりません。札を出す順は関係ありません。
  ○ペア(同じ数字が2枚)。同じ陣形ならペアの数の合計が大きい方が勝ち。
   ペアが同じなら残りの1枚の大きい方が勝ち。
   「♠Q・♥Q・♦7」や「♥8・♦8・♦9」など。
  ○ブタ(役無し)。同じ陣形なら数の合計が大きい方が勝ち。
   「♠A・♥8・♦9」や「♥10・♦Q・♦K」など。
  ※まったく強さが同じ陣形の場合、先に完成した方が勝ちです。
   例えば相手が「♠Q・♥Q・♦8」に対し、「♣Q・♦Q」を置いていれば、
   8のカードを置いたら負け。9以上を置いたら勝ちとなります。

 ●陣毎に陣形の勝負が決したら、勝った方はその陣の駒を自分側に置きます。
  これ以降、その陣にはカードを置けません(自分の手番に行います)。
  例えば、「♠J・♠Q・♠K」の陣形を作った場合、これ以上の陣形はないので、その陣は勝ちとなり、
  駒を獲得します。相手はその陣に1枚も置いてなくても、もうカードを置くことはできません。
  相手が「♦A・♦5」に対し「♣3・♣6・♣K」の場合、相手はフラッシュで最高、「♦K」を置いても、
  合計19に対して合計22のフラッシュが完成しており、相手陣が完成する前に、駒を獲得できる。
  相手が「♠K・♦K」に対し「♥J・♦J・♣J」の場合、他の陣にKが2枚出されたら、相手の「スリーカード」は
  完成不可能(ペアが限界)になり、相手陣が完成する前に、駒を獲得できます。

 ●手札を出すところが無くなった場合はパスです。
  ルール上置ける場合は、置きたくなくても、置かなくてはなりません。
★7つの駒の内、4個を獲得するか、連続した3個を獲得したら勝ちです。

バトルライン  @お互いストレートフラッシュだが、数が大きいので勝ち。
 Aスリーカードに対して、相手はストレートにしかならないので勝ち。
 Bお互いフラッシュだが、自分合計19、相手合計21で負け。
 C自分はストレートだが、相手が♠3を置けば負け、それ以外なら勝ちので、まだわからない。
 Dお互いペアだが、自分はA(1)で相手は2なので負け。
 Eお互いブタ。自分合計9、相手合計20で負け。
 F自分のストレートフラッシュに対して、相手はそれ以上の陣形はもう作れないので勝ち。
 ※自分側の@〜Eについて、例として陣形(役)の強い順に示しています。

★★ローカルルール★★
★ジョーカーをワイルドカード(どの札の代わりにも出来る)として使用。各人1枚ずつ持って開始。
 最初配るカードを5枚+ジョーカーの6枚手札とする。
・ジョーカーを使うと役の中で最弱となります。
 同じストレートフラッシュでも「♠K・♠Q・JOKER」は「♥2・♥3・♥4」に負ける。
・各陣の勝利判定には、場に出ていないジョーカーは無いものとして考えます。

★★その他★★
 オリジナルのバトルラインは6色×10枚のカード+特殊な戦術カードで9つの陣を取り合います。 それに比べるとトランプ代用ですると3カードが作りにくくなります。 また、ペアに相当する役はオリジナルにはありません。

セブンブリッジ
 別名麻雀ブリッジ。7枚の手札。7のカードには特殊な能力を持つことからセブンブリッジ。 ブリッジと名がついているが、ラミー系の一種。
※2人以上6人ぐらいであそびます。
※ジョーカーは使いません。
○各プレイヤーに7枚ずつ配り、残りは山札とする。
○メルドを作り、自分の手札をすべて場に出した者が勝ち。
 ・同じランク(数)3枚以上。
   「♠K・♥K・♣K」や「♥7・♦7・♣7」など。
 ・同じスート(マーク)の続き番号3枚以上。
   「♠Q・♠K・♠A」や「♥A・♥2・♥3」など。
   AはKと2の両方につながりますが、「♠K・♠A・♠2」のように間にすることはできません。

 ・「7」のみ1枚で出せる。
 ・自分が場に出していれば、付け札をすることができる。
  「♥2・♥3・♥4」が場に出されている時、♥Aや♥5を付け足すことができる。
★最初の人は、山札から1枚ひき、要らないカードを1枚を捨て場に表向きに捨てる。
★時計回りに次の人の順番になります。
★次の人からは、山札から引くか、条件によって捨て場から札を取ることができる。
 ・捨て札と同じ数を2枚持っている時、「ポン」と言ってその捨て札を取る。
   「♠A・♥A」を持っているときに「♣A」が捨てられた等。
 ・捨て札の続きを2枚持っている時、「チー」と言ってその捨て札を取る。
   「♥3・♥5」を持っているときに「♥4」が捨てられた等。
 ※「チー」は自分の前の順番の人の捨て札しか取ることは出来ませんが、「ポン」は
  誰の捨てた札でも取ることができる。
 ※「ポン」「チー」をした場合、必ずそのメルドを場に出さなくてはいけない。
 ※前の人以外から「ポン」をした場合、次の順番は「ポン」した後の人になるため、
  順番をスキップされることがある。
★自分の手札7枚をすべて場に出した人の勝ち。
 他の人は残った手札を減点分として計算する。
 7:20点 AKQJ:10点 9〜8、6〜2:その数が点数となる。
  場に出すと他の人に付けられるので損になる。しかし、手札にしたままでいると誰かがあがった時の
  減点が大きくなります。


★★ローカルルール★★
★自分が場に出していないときは「ポン」「チー」を禁じる。
★減点計算において、さらに7の所持数分だけ×2にする。
★「ニコニコ」手札を引いた時点(手札8枚)で同じ数のペア4組であがれる。

大富豪(大貧民)
 超定番のトランプゲーム。手札を早く無くす事を競うゲームだが、出せるカードを、ただ出していくだけでは勝てない。 自分の手札の中の、強いカードと弱いカードをバランス良く出していくことがポイントとなります。
※3人以上6人ぐらいであそびます。
※ジョーカー(1枚でも2枚でも可)含む53(54)枚を使います。
○各プレイヤーにすべてのカードを配ります。
   手札が1枚多い者がでたりするが気にしない。
★最初のゲームでは♣3を持っている人が「リード」を行います。
 「リード」とは、決められたパターンの中から自由にカードを出すことです。
   定石としては弱い札から出していきます。
 ●出し方のパターン
  ○1枚
   − 次の人は、それより強い数字のカードを1枚出します。
   「♥3」が出されたら次の人は「♣3」は出せません。「♠4」や「♦10」等それより強い札を出します。
  ○2枚以上の同じ数の組合せ
   − 次の人は、同じ枚数でそれより強い数字の組合せを出します。
   「♠3♦3」が出されたら次の人は「♣4♠4」など、「♠J♦J♥J」が出されたら「♠2♣2♥2」などを出す。
  ○3枚以上の同じマークで続き番号(2と3は続かないものとします)
   − 次の人は、同じ枚数でそれより強い続き番号を出します。
   「♠3」「♠4♠5」が出されたら次の人は「♣4♣5♣6」等を出します。
 ※カードは強い方から「JOKER」「2」「A」「K」「Q」「J」「10」「9」「8」「7」「6」「5」「4」「3」です。
★時計回りに、「場に出ているより強いカードを出す」か、出せない・出したくない時は「パス」の、どちらかを行います。
★カード出した人以外が全員パスしたら、場に出されたカードは、捨て札として流し、
 最後にカードを出した人が次の「リード」を行います。
★これを繰り返し、手札をすべて場に出した人から順番にアガリとなります。
★1ゲーム終わると、あがった順に「大富豪」「富豪」「平民」「貧民」「大貧民(ド貧民)」になり、「大貧民」→「大富豪」順で時計回りになるよう席替えします。
   3人:「富豪」「平民」「貧民」、4人:「大富豪」「富豪」「貧民」「大貧民」、
   6人「大富豪」「富豪」「平民」×2「貧民」「大貧民(ド貧民)」となります。

★2回目以降は「税」として「大貧民」は「大富豪」に強い方から2枚のカードをあげ、代わりに2枚の不要のカードを受け取ります。同様に「富豪」「貧民」も1枚のカードをやりとりします。
★次回は「大貧民」(3人の時は「貧民」)が最初のリードをします。
★★ローカルルール★★
★「革命」
 同じ数の組み合わせ4枚を出すことにより発生し、JOKERを除く全てのカードの強弱が逆転します。 再度革命が発生すると元の強弱に戻ります。
★「税金」
 「大貧民」「貧民」は最強の札を「大富豪」「富豪」にあげなくてはいけないが、JOKERはその対象から外れるというルール。
★「都落ち」
 大富豪以外の人が1位になった時点で大富豪は最下位となり、次回大貧民になる。
  ※メジャーなゲームだけにローカルルールがかなり多彩です。

よもやまばなし
 その2ということで、複雑なトランプゲームを紹介しています。
 学生時代、暇な時には、夜遅くまで遊んでいたました。いろんな地区の人がまざるとそれだけローカルルールも多様になり、 遊ぶたびに細かいルール変更がされたりしていました。
 無駄と言えば無駄な事ですが、友達と一緒に、ぼんやりとトランプに 興じる一時って、居間思えば、贅沢な時間の使い方だったなぁと思います。