荒神山城

  荒神山城は津山市荒神山の吉井川に合流する荒神川を遡った場所にあり、標高298mの山頂一帯に位置します。本丸を中心とした曲輪の配置は、連郭式と輪郭式の複合したものとなっており、石垣も部分的に使用されています。また、随所に桝形虎口や食違い虎口を積極的に用い、瓦葺きの建物の存在を示す大量の瓦、大規模な井戸跡など織豊系の特徴を示しています。
 この城は宇喜多直家の美作侵攻の拠点として1570年に花房助兵衛職秀が築城し、戦国時代末期毛利方の守る美作諸城を攻撃しています。しかし1594年にはその任務を終え、築城からわずか24年で廃城となっています。

                  荒神山城縄張り図           作図 山形省吾氏