林 野 城

 林野城は美作市林野、梶並川左岸の標高249mの城山にあり、吉野川との合流地点にあります。当城は東西に伸びる山上に曲輪を連ねて築かれており、櫓台状の基壇をもつ主郭、二の郭、三の郭が歴然として続いています。主郭の東側には石塁が見られ、さらに堀切で遮断され、西側には物見台があり土塁・堀切・竪堀で防いでいます。
 築城は古く、源平合戦のころにはすでに存在したとの説もあります。梶並川対岸の三星城との関係が深いと思われます。南北朝期には山名氏の侵攻にさらされ、やがて尼子氏の支配下に入っています。さらに戦国時代末期には、毛利氏の属城として宇喜多・羽柴勢と戦っていいます。

                          林野城縄張り図       作図 山形省吾氏