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>>読み物>>津山の植物・里山をのぞいてみよう 第1回
第1回 アジサイの寺長法寺

 津山市一方の長法寺は『アジサイ寺』と呼ばれています。津山城が廃城となった明治7年(1874)、本丸アジサイの間の襖絵がこの寺に贈られました。津山城天守閣と本丸の数多くの建造物、郭や建具のなかで今日まで残っているのはなぜか『アジサイ寺の襖絵』(津山市指定重文)唯一つであると云います。このアジサイの襖絵にちなんで、歴代の住職が少しづつ植え継いできたアジサイが増えて、アジサイ寺と呼ばれて有名になり、今は6〜7月の花の季節には内外の多くの観光客を集めています。
 境内のアジサイはその多くが西洋アジサイと見られていますが、襖絵に描かれて居るアジサイは当然ながら日本のアジサイでなければなりません。
    
アジサイの写真
アジサイ

 アジサイについては、日本のガクアジサイが中国を経由して1790年(江戸中期の寛政2年)ロンドンの植物園に持ち込まれ、また幕末近い文政11年(1828)シーボルトによって日本から持ち出されたガクアジサイがベルギー、オランダ、フランスなどで多彩なハイドランジャー(西洋アジサイ)に改良されて日本に里帰りして来たのであります。長法寺の境内を飾るアジサイもこうした西洋アジサイと日本の在来種のほか、日本で生まれた『隅田の花火』や『シチダンカ』などの新品種も植えられているようです。
アジサイの写真
アジサイ


 さてユキノシタ科のアジサイの仲間は、津山市には上横野の横野の滝付近の渓流沿いにヤマアジサイとツルアジサイ(別名ゴトウヅル)が見られます。何れも6〜7月頃が花期で中心に多数の両生花、回りに装飾花を数個つけます。花の色はヤマアジサイが主に淡紫色、ツルアジサイは両生花、装飾花とも白色です。上横野のヤマアジサイは杉桧の植林内の下生えになってしまっています。ツルアジサイは杉桧の幹に巻き登って育林の障害植物になるので切られてしまいます。

 日本最古の文芸古典『万葉集』には1700首もの植物を詠んだ和歌があります。中のアジサイを詠んだ2首には、『味狭藍』又は『安治佐為』と万葉仮名で書かれています。現代は『紫陽花』と書いています。この古代の植物名については続けて考えてみたいと思います。

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